PETGフィラメント試食とフィラメントスプーラ第二弾の作成
先日MakerFaireKyotoに遊びに行ったことでものづくり欲が再燃したので,久方ぶりに3Dプリンタをいじってみることに.会場でPETGフィラメントがなかなか良いと聞いたので,さっそく試してみることにしました.
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B079KJPYFP/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o01_s00?ie=UTF8&psc=1
コレ買いました.
ただ,どうもこれが以前作成したフィラメントスプーラに合致しなかったので,PETGの調整がてらより汎用的なフィラメントスプーラを作成することにしました.
例のごとく完成品から.
そもそも以前作ったスプーラとは
shikky-lab.hatenablog.com ここで作ったやつです.当時の私はフィラメントロールのサイズは違えど,中心の穴のサイズは変わらないと思っていたので
3Dプリンタで自作するフィラメントホルダというと www.youtube.com
様のような形状のものを多く見る気がしますが,サイズ依存が強そうなのと,筐体に取り付けづらそうなところから,今回は軸を通す形式にしました.
とか言ってたんだと思います.実際は全然規格化されてないっぽいので,皆さんこういう乗せるタイプのやつ作るんですね...
新スプーラの形状について
今度こそ汎用性の高いスプーラを作成を試みます.乗せるタイプのスプーラについては
フィラメント・スプーラーの作成 | Kiyolog
様が良くまとめてくれています.フィラメントロールの直径も厚みもまちまちなので,皆さんさまざまな工夫をされていますね.
中でもこの方が最終的に採用されている勝手に修理・気ままに工作様の複数レールを用意するという発想はすごく良いと思ったので,使わせていただくことにしました.
(引用元:勝手に修理・気ままに工作様)
以下作ったもの解説
今回作ったパーツはこんな感じです.
コロ,コロ支え台
フィラメントのロールを乗せる部分です.コロ支え台の下部の出っ張り部分がスライド台にはめ込めるようになっています.スライド台
本スプーラの肝です.コロ支え台をスライドできるようになっています.大きいフィラメントの場合は外側のスライドを使い,小さい場合は内側を使うことでフィットさせられます.スライドするため厚みの差も吸収できるようになっています.
ただ,このパーツを3Dプリンタで作成する場合は構造上先の画像の下の部分を底面として積み上げていく必要があります.これがめちゃくちゃ時間がかかり,約5時間の戦いとなりました.4時間過ぎたところではがれが発生してズレたため,鑢で結構削って調整しました(その跡が残ってますね).もうやりたくない...
なんにせよこれで汎用性の高いスプーラができたので,今後新しいフィラメントを試す際の心強い味方となりそうです.
PETGフィラメントについて
スプーラを作る過程でいろいろと温度などを調整してみましたが,最終的な数値はこんな感じになりました.
- ノズル温度:225℃(第1層/2層目以降共に)
- ベッド温度:80℃(第1層/2層目以降共に)
ベッドは80℃でほぼ剥がれることはないですね.先のスライド台生成時に剥がれこそしましたが,あれは5時間の長丁場で夜になったため気温が下がったのと,隙間風で冷風が入ってきたことによる問題だと考えています.なので基本的には80℃で運用していこうと思います.私の3Dプリンタの性能上90℃以上は温度上げるのにクッソ時間がかかるので,この温度で安定するのはありがたいですね.
ノズル温度の方は融解温度の下限が良いと聞きますが,今回のフィラメントの場合はこのくらいだと思います.ただ温度が高いほうが糸引きが多くなったりする面はありますが,表面が綺麗になったりするケースもあるあるので,これは生成物の種類によって使い分ける必要がありそうです.
総括としては,PETGフィラメントはすごく使いやすいですね.私のプリンタの性能上ABSが苦しいというのはありますが,安定してプリントできるというのはとても心強いです.ABSと比べて強度がどの程度落ちるのかについては今後検証していく必要がありますが,しばらくはメインでPETGを使用していくことになるかと思います.
さて,今回でPETGの準備は完了したので,次回以降いよいよ本格的にものづくりに入りたいと思います.操作してて面白い系のホビーロボットを作る予定です.それでは.